2024-11-14
サブスク整体とは?治療院の導入メリットや成果を出すコツを解説
今話題のサブスク整体とは? 都度払いとの違いも解説!
近年、さまざまな業界でサブスクリプションモデルが注目される中、整体業界にもその波が広がりを見せています。
都度払いの施術だけでなく、サブスクリプションメニュー(以下、サブスクメニューという)を導入することで、「収益を安定させたい」「既存顧客の単価を向上させたい」と考える人も多いのではないでしょうか。
治療院におけるサブスクメニューは、特に既存顧客のリピート率を高めることで、安定的な収益を上げるのにぴったりのビジネスモデルです。
ぜひこの記事で、治療院にサブスクメニューを導入するための基本知識や運用のポイントを押さえ、自院に合ったサブスクメニューを導入してください。
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目次
そもそも「サブスク」とは? 基本的な考え方を解説
サブスクとは、「サブスクリプション(subscription)」の略で、月額や年額など定期的に料金を支払うことで、特定のサービスや商品を利用する仕組みのことです。
その中でも、「サブスク整体」とは、サブスクリプションモデル(以下、サブスクモデルという)を取り入れた整体サービスのことを指します。利用者は月額料金を支払うことで、一定回数の整体施術を受けられます。
自院に最適なのはどれ? 治療院の3つのサブスクモデル
治療院においては、一般的に3種類のサブスクモデルが導入されています。「自院のコンセプトに合うか」「顧客ターゲットと相性の良いか」などを考慮して、適切なサブスクモデルを選ぶことで、売上の向上につながります。
また、単一のサブスクモデルを採用する選択肢もありますが、複数のモデルを組み合わせることで、より患者さまのニーズに合ったサービスの提供につながることがあります。自院に合ったサブスクモデルを選ぶためにも、まずはそれぞれの特徴を押さえていきましょう。
①ポイント型モデル
ポイント型モデルは、定額料金を支払うことでポイントを蓄積し、そのポイントを使って整体施術を受けられるサブスクメニューのことを指します。
例えば、月額10,000円のメニューでは、毎月10,000ポイントが付与されるイメージです。1回の施術に必要なポイントが6,000ポイントの場合、差額が生じるため、次回の施術を受ける際には再度お金をチャージする必要があります。
このように少しポイントが残るように設計することで、自然にリピート率を高めることができます。さらに、施術以外の物販商品の購入にもポイントを利用できるように設計することで、ポイントの利用手段が広がり、物販の販売機会も増加します。
蓄積したポイントを施術メニュー以外の物販などに活用できるように設計することで、施術以外の売上にもつなげることができるため、非常におすすめのモデルです。
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②会員モデル
会員モデルとは、一定の会員費用を支払うことでその治療院の「会員」になり、一回の施術を会員価格でお得に受けられるメニューのことを指します。基本的に会員モデルの料金設定は、月会費と年会費の2つのパターンに分かれています。
例えば、月額8,000円の会費を支払うと、通常1回6,000円の施術が4,500円になる、といったイメージです。そのため、この会員モデルでは、月に10回来院すると、通常6万円のところが4万5千円になり、1万5千円お得に施術を受けられます。
すでに通院によって効果を実感している患者さまに対しておすすめすると効果的です。一方で初めてのお客様は、いきなり会員になることにハードルの高さを感じることが多いため、地道にブランディングしていく必要があります。
③定額通い放題モデル
通い放題モデルは、定額料金を支払うことで施術回数に制限なく利用できるメニューのことを指します。基本的に、月額料金を少し高めに設定し、一定回数以上の通院で割安になるように工夫されています。
例えば、1回5,000円の施術に対して「月額30,000円で通い放題」と設定すると、月に6回以上通院する場合にお得になります。体の不調を強く感じている人にとっては、月額料金が決まっているため、通院における予算が立てやすく、通院回数に応じた追加費用の心配がありません。
治療院にとっては、事前に一定の月額収入を確保できるメリットがあります。ただし、患者さまの通院頻度によっては、治療院にとっては採算が合わない可能性もあります。
赤字を避けるためには「1日の施術回数は1回限り」などルールを設定しておく、もしくはマシンを活用するなど、人の手を介さずに対応できるメニューを導入するなどの工夫をすることが重要です。
治療院がサブスクメニューを取り入れる4つのメリット
定額で施術を受けられるサブスクメニューは、患者さまにとって経済的負担を軽減したり、利用のハードルを下げるなど多くのメリットにつながります。
治療院にとっても、より多くの人々に利用される機会が広がるなど、運営において大きな利点がもたらされます。ここからは、治療院がサブスクメニューを導入することによる4つのメリットを詳しく解説していきます。
①収益が安定する
一定数の患者がサブスクリプションに登録している場合、毎月の収入が一定の水準に保たれるため、繁忙期や閑散期に関わらず、収益を安定させることができます。
また、月々の収入を予測しやすくなり、経営計画や資金繰りが容易になることで、さらなる事業拡大の基盤にもつながります。特に、多店舗展開を考えている方にとっては、サブスクメニューの導入は非常に有効な戦略と言えるでしょう。
②リピート率が向上し、既存顧客による売上の安定化が図れる
患者さまにとっては、定額料金で施術を受けられることで、経済的な負担を感じにくくなり、施術へのハードルが低くなります。これにより、リピートしやすくなるのです。
定期的な施術を通して施術の効果を実感し、「この治療院で施術を受けて良かった」と感じてもらうことができれば、患者さまの満足度が高まり、通院を続ける動機づけにつながります。
さらに、リピートを促進するためには、施術後のフォローも重要です。
定期的に通院してもらうことで、施術者は患者さまの状態を把握しやすくなり、次回の施術計画を提案しやすくなります。一人ひとりに合わせた対応をすることで、より高い満足感を獲得し、再来院につながります。
③定期的な通院により、患者さまとの信頼関係が深まる
サブスクメニューを導入することで、定期的に通院しやすい仕組みが整い、自然と患者さまとのコミュニケーション頻度が増加します。
そうすることで、前述の通り身体状態の変化を把握しやすくなったり、さらに現在の悩みや不安を把握することで、一人ひとりに最適な施術やアドバイスを提供できるようになります。これにより、信頼関係を深められるのです。
また、信頼関係の構築により、患者さまからの紹介や口コミを通じて新規顧客の獲得が期待できます。患者さまとの絆を深めることで、長期的な経営の安定につながるのです。
④施術の効果を感じてもらいやすくなる
一般的に、治療効果は一度の施術だけでは十分に感じられないことが多いです。そのため、患者さまに効果を実感してもらうには、定期的に施術を受けてもらう必要があります。
たとえば、慢性的な身体の痛みに悩む患者さまにとって、定期的に施術を受けることは非常に重要です。定期的に通院してもらうことで、身体の不調が改善しやすくなり、施術後の回復感や疲労感の軽減を体感してもらいやすくなります。
サブスクメニューを導入し、通院を習慣化してもらうことで、患者さまは自然と施術を受ける機会が増え、治療効果を実感しやすくなるでしょう。
治療院でサブスクメニューを導入する際の注意点
治療院におけるサブスクメニューの導入は、患者さまとの関係性を深める大きなチャンスです。しかし、強引な契約勧誘や不透明な施術内容の設定など、導入方法によっては信頼を損なうリスクが伴います。
患者さまが安心して利用できる環境を整えるためにも、注意点をしっかり押さえ、戦略的にサブスクメニューを取り入れていきましょう。
強引に契約を勧めない
患者さまに対して強制的な契約勧誘を行わないよう注意しましょう。無理にサブスクメニューの契約を迫ることで、患者さまに不安感を与え、信頼関係を損なう危険性があります。
患者さまは、自身の健康に関わる重要な選択をしています。そのため、患者さまのニーズや状況をしっかりと理解したうえで、契約内容やメリットを丁寧に説明することが大切です。患者さまにとって最善の選択を尊重したうえで、サブスクメニューの提案を行いましょう。
また、サブスクメニューが自分にとって必要なものであるかを患者さま自身に考えてもらうことも重要です。検討に必要な情報を提供し選択肢を提示することで、患者さま自身もしっかりと治療に向き合うことができ、長期的な顧客の維持につながります。
施術内容や利用条件を曖昧にしない
サブスクメニューを導入する際は、施術内容や利用条件を明確に設定しましょう。不明瞭な契約内容は、患者さまの混乱を招くだけでなく、信頼を損なう原因にもつながります。
「どのような施術を受けられるのか」「利用回数やタイミングはどのように設定しているか」「追加料金やオプションの有無」などを明確に定めておきましょう。また、契約解除や変更に関するポリシーを示すことで、患者さまは安心して利用できます。
患者さまが安心してサービスを利用できる環境を整えておくことは、結果的にリピート率の向上や口コミの促進につながります。信頼される治療院を目指すためにも、透明性を重視した運営を心掛けましょう。
必読! 治療院のサブスクメニュー導入における成功の秘訣
サブスクメニューの導入は、治療院の経営に新たな可能性をもたらす重要な戦略です。しかし、成功を収めるためには、単にメニューを追加するだけではなく、患者さまとの信頼関係を築きながら、売上につなげる戦略が不可欠です。
ここからはサブスクメニューを効果的に活用するためのポイントを紹介します。売上を向上させるための具体的な取り組み方を押さえ、サブスクメニュー導入を成功させましょう。
患者さまのニーズに合ったメニュー・料金を設定する
サブスクメニューを作成する際には、患者さまのニーズを把握したうえでメニューや料金を設定することが大切です。患者さまへのヒアリングやアンケートなどを通じて「どのような施術を求めているのか」「どのくらいの頻度で通院したいのか」など、ニーズを把握しましょう。
価格設定においては、患者さまにとってのコストパフォーマンスを意識し、購入しやすい価格でありながら治療院にとっても利益を確保できるバランスを見つけることが重要です。
他社の成功事例に固執せず、自院に通ってくれている患者さまの声を大切にすることで、より質の高いサービスの提供を追求していきましょう。
定期的に効果測定する
サブスクメニューは導入して終わりではなく、患者さまの満足度や施術の効果を継続的に評価し、適宜メニューの見直しを行うことが重要です。患者さまのニーズやトレンドに合わせて柔軟に契約内容や施術メニューの見直しを行い、より多くの方に支持されるサービスへと成長させていきましょう。
また、効果測定は患者さまとのコミュニケーションを活性化させる一環としても重要です。定期的に、患者さまの声を聞き、メニューに反映させていくことで、信頼関係が深まり、長期的な利用者の獲得へとつながります。
患者さまが無理なく続けられる環境を整える
契約内容は、契約期間や料金体系など、患者さまが無理なく続けられるような柔軟性を持たせておくことがポイントです。無料のトライアル期間を設ける、一時的にサービスの利用を停止できる制度を設けておくなど、患者さまが安心して利用できる環境を整えておきましょう。
また、施術内容の変更やキャンセルに関しても柔軟に対応することが大切です。急な体調の変化やライフスタイルの変化に対応できるよう、適切なルールを設けておきましょう。患者さまに合わせた柔軟な対応をすることで、サービス満足度が向上し、リピート率の向上にもつながります。
整体×サブスクで収益の安定化と顧客満足度の向上を実現しよう!
サブスクメニューを取り入れることで、患者さまの通院の習慣化を促し、安定した経営基盤の構築につながります。また、患者さまも定期的に身体のメンテナンスを行うことで、健康状態の向上や持続につながります。
この記事で紹介したサブスクリプションメニューの導入ポイントや注意点を参考にし、自院に合ったサブスクメニューを構築してくださいね。安定した売上を実現し、患者さまに喜ばれる治療院を目指しましょう!
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監修者紹介
杉山 史成(すぎやま ふみなり)
理学療法士として、回復期リハビリテーション病院や訪問看護ステーションにて12年間、患者様の治療に携わる。その経験を経て、株式会社Sapeetに入社。 シセイカルテ カスタマーサクセス部に所属し、理学療法士としての知見を活かしながら、各ご契約者様に寄り添った提案・サポートを行う。シセイカルテの監修も務める。