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不実証広告規制って?ジム広告で注意すべき文言について解説します

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スポーツジムやフィットネスジムの広告を作成する際は、法律で定められた不実証広告規制を守る必要があります。しかし、いざ広告を作ろうとすると「どんな文言ならのせても良いのか」「違反するとどんな罰則があるのか」など疑問も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では注意すべき規制の内容とどのような内容が規制に抵触するのかについて、具体例を使ってわかりやすく解説していきます。

1.広告作成時に気を付けるべき規制って?

ジムで広告を作成する際に注意すべき法律は2つあります。商品やサービスの品質や内容を偽って表示することを規制して消費者の利益を保護する景品表示法と、消費者が事業者と契約をする時の消費者の利益を守るための消費者契約法です。

まずはそれぞれの法律について説明していきます。

景品表示法

景品表示法とは、商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止するため、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより、一般消費者の利益を保護することを目的としています(不当景品類及び不当表示防止法 第1条)。

内閣総理大臣は、この法律に基づいて景品類を指定し、景品を提供するルールを設けています。景品提供を全面的に禁止するものではなく、特に過大なものを禁止するというものです。

景品表示法の不実証広告規制では、広告で宣伝された商品の効果や性能について、事業者が消費者庁から根拠資料の提出を求められてから15日以内に根拠資料を提出できない場合、違法な広告であるとして措置命令の対象になるとされています。

合理的な根拠と認められるためには、提出資料が試験や調査、専門家の見解や学術文献により客観的に実証された内容のものであることと、表示された効果・性能と提出資料によって実証された内容が適切に対応していることの、二つの要件を満たす必要があります。

消費者契約法

消費者と事業者の間の情報や交渉力の格差を考慮し、消費者を不当な勧誘や契約条項から守るための民事ルールが消費者契約法です。

商品を買ったり、有料サービスを受けたりする場合などに消費者と事業者との間で締結される契約を消費者契約といいます。

そもそも契約とは、当事者同士の合意によって成り立つもの。消費者は自分が関わる契約をよく理解し、把握することが大切です。

対象となる商品やサービス、取引についての知識や情報は、質・量ともに、事業者の方が消費者を大きく上回っているのが一般的で、消費者と事業者との間には交渉力の格差もあり、それによって消費者が不利な契約を結んでしまう可能性があります。こうした状況に対処し、消費者を守るために消費者契約法があるのです。

消費者契約法上、事業者が消費者を勧誘する際に不当な行為が行われた場合、契約の取消等が可能とされています。

不当な行為とは実際のサービス内容と異なる内容を伝えたり、消費者にとって不利益になる部分を伝えずに良いところだけを伝えたりして適切な判断ができないようにする行為を指しています。

直接話す場合だけではなく、広告などの不特定多数に対する働きかけについても、不当な勧誘に該当する場合がありますので、十分注意が必要です。

2.規制を破るとどうなるの?

景品表示法に違反し、消費者庁から下された措置命令に従わなかった時、景品表示法第36条に規定されている「2年以下の懲役又は300万円以下の罰金」が科されます。

また、嘘の情報(不実告知)により商品を販売する事業者に対しての罰金は、2016年に300万円以下から1億円以下に引き上げられました。

罰則の対象となった場合、罰金や懲役が科せられるだけではなく、社会的な信用を失うことにもつながりますので、規制を理解し、きちんと守りながら広告を作成するようにしましょう。

3.規制に抵触するのはどんな内容?

では、具体的にどんな内容が規制に抵触するのでしょうか。
ここでは、景品表示法、消費者契約法それぞれの観点から説明していきます。

景品表示法に抵触する可能性のある例

最近特に人気が出てきているパーソナルトレーニングジム。

テレビでもよく宣伝しているライザップでは以前、「内容にご納得頂けない場合、全額を返金させて頂きます」という言葉を使用した広告が景品表示法上の問題になりました。

この記載を見ると、会員自身が納得できないと思えばそれだけで返金を受けられるように見えますが、実際は会則に「会員から返金の申出があった際、会社が承認した場合には支払い済みの諸費用全額を返還する」と記載があり、ライザップ側の承認も必要であるという決まりになっていた点が問題でした。

実際にライザップは消費者団体からこの問題の指摘を受け、会則を「会員から返金の申し出があった場合、会員に対して支払い済みの諸費用の全額を返還します」という内容に変更しています。

ライザップのように指摘に応じて対応をすれば処罰は受けずに済むこともありますが、意図せずこのような矛盾した条件を設定してしまった場合でも、消費者の不信感につながる可能性は大いにあるため、広告の際、誤った内容を盛り込まないよう十分注意が必要です。

消費者契約法に抵触する可能性のある例

市場規模の急拡大によって、ジムなどを巡るトラブルの相談件数も増加傾向にあります。

特に多いのが、退会時の条件や会費の支払い・返金に関するトラブルです。
退会時に違約金が発生する期間や返金する場合の条件などが定められている場合、入会時にきちんと説明をしていないと、消費者からは「聞いていない」と思われてしまい、トラブルに発展することも少なくありません。

契約書に記載している内容と異なる説明をした場合はもちろん、退会や返金に関する制約などに一切触れずメリットばかりを伝えている場合にも、消費者庁から注意を受ける可能性があります。

このため、違約金が発生する条件、返金に関する制約、キャンペーン中に入会する場合とその他の期間に入会する場合との違いなどを定めている場合は、多少時間がかかるとしても、契約時にしっかりと説明するようにしましょう。

4.まとめ

消費者トラブルは多種多様で、思いがけないところでトラブルになってしまう可能性もあります。

一度トラブルになると、解決するためには時間やお金がかかるのはもちろん、精神的・体力的にも負担を強いられ、日常生活までも脅かされかねません。そうならないためにも、トラブルの未然防止・拡大防止が大切です。

規制を守りながら正しく広告活動を行い、気持ちよく集客をしていけるようにしましょう。

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