2023-01-20
整骨院業界の現状とは?廃業の原因や経営を成功させるための方法をご紹介
「整骨院経営の実情や経営を成功させるコツが知りたい」「整骨院経営者の年収を知りたい」そんな悩みをお持ちですか?
本記事では、そんな方に向けて整骨院経業界の現状や経営を成功させるためのコツを紹介します。
開業を考えている方や整骨院経営で悩んでいる方はご参考にしてみてください。
目次
1.整骨院業界の現状
はじめに、整骨院業界の現状について見ていきましょう。
現在の整骨院業界の現状はやや厳しい状態です。それは、整骨院が供給過多気味のためです。現在、整骨院などの施術所を経営している方も、競合が増えたと感じている方は多いでしょう。
厚生労働省が行った調査によると平成30年時点で、整骨院をはじめとした施術所の数は全国で50,077箇所です。10年前の平成20年の調査結果が34,389箇所なので10年間で施術所の数は1.5倍増えたことになります。
また、施術所の数は毎年10%前後の割合で増加を続けているのでこの先も増え続けることが予想されます。また、この他に最近ではコロナ禍の影響で患者さんの来院数が減少して、倒産してしまうケースも。
厳しい状況の中では、他の競合施術所よりも上手く経営を行わなければ生き残って行くことは難しいです。
2.コロナが流行してから整骨院の廃業は増えたのか
コロナ禍で整骨院の廃業が増えたのかは、これから開業を考えるうえではかなり気になるポイントと思われます。
実は整骨院の廃業事態は新型コロナウイルスが流行する前から増加している傾向にあり、2018年の時点では過去最高の廃業数になっていました。
開業から浅い医院が廃業しているケースが多いため、ここ数年の開業に対するハードルが上がっている状態です。
新型コロナウイルスが流行してからの統計データは未発表のため、これからの情報をしっかり追っていく必要があります。
3.廃業の原因
整骨院をはじめとした施術所の廃業数は、東京商工リサーチの調査によると年々増加傾向にあります。2015年は廃業数が40件ですが、そこから58、68、93件と毎年増え続けているのです。
供給過多で競争が激しくなっているのはもちろんですが、廃業してしまうのには理由があります。ここからは、整骨院が廃業してしまう理由を紹介していきます。
経営に関する知識不足
整骨院を経営していくためには、施術のスキルはもちろんのこと経営に関する正しい知識も必要です。施術のスキルに自信があっても、経営の知識を持っていないのなら独立はおすすめしません。
10数年前であれば、経営のスキルがなくとも確かな技術力があれば整骨院を経営していくことはできたかもしれません。しかし、現在は整骨院が供給過多の状態にあり競争が激化しています。その中で生き残っていくには、安定した売り上げの確保方法や集客のポイントなど正しい経営のスキルを身に着けることが大切です。
整骨院は売上を上げるだけでは成り立ちません。売上を上げて、その中から利益を生み出す必要があります。このため、売上の使い方や経費の節約の仕方なども知っておく必要があります。
経営コンサルをご検討の方はこちらの記事もご確認ください。
療養費の削減
昨今、整骨院や整体院などの施術所で療養費の不正請求が問題になっています。来院していない患者さんを来院したことにして請求を行う架空請求や、来院している患者さんの来院数を勝手に増やす請求を行う水増し請求が増加しているのです。
このような不正請求が摘発されることで、施術所の保険収入にあたる療養費が年々縮小されています。療養費が縮小されることで廃業に追い込まれる整骨院も出てきています。
自分たちの施術所はバレないと不正請求を行っている悪質な施術所も存在しますが、保険診療の明細・健康保険から患者さんに照会を行う回答書から摘発されるので、不正請求は絶対にやめましょう。
4.廃業を防ぐためには
厳しい状況にある整骨院業界ですが、上手く経営していけば、成功させることもまだまだできます。ここからは、廃業を防ぐために大事なことを紹介していきます。
まずは、自分達の整骨院の現状をしっかり理解した上で経営をすることが大切です。月の売上がどのくらいで利益はどれくらい出ているのか、患者さんの1人あたりの単価はいくらなのか、まずは様々な数字をデータ化して分析を行い、自分たちの整骨院の現状を把握してください。
データを分析して課題を見つけるためには、定期的に施策の見直しが必要です。これまで行った施策がどのような効果を生んでいるのか分析を行い今後の経営方針を決定していきます。
5.経営を成功させるための施策
ここまで、廃業を防ぐために大切なことを紹介してきました。ここからは、経営を成功させて利益を上げていくために必要な施策について紹介していきます。
ビジネス的な観点からの話が多くなるので難しく感じる部分もあるかもしれませんが、経営を成功させるためにとても重要なことなのでご参考にしてみてください。
コンセプトを固め、ターゲットを絞る
まず大切なのは整骨院のコンセプトを固めることです。コンセプトを固めて、ターゲットを絞ることが売上アップに繋がります。多くの患者さんに来院してもらいたいからできるだけターゲットを広げた方が良いと思う方もいますが、それは逆効果です。
それだと「この院がよい」という決め手がなく、コンセプトが強い他の院に取られてしまいます。例えば、「スポーツ選手の施術なら当院は負けません!」というコンセプトの整骨院があったとします。その場合スポーツ選手の方であれば、「誰でも診療します」と特にコンセプトがない整骨院よりも上記のような明確なコンセプトを打ち出している整骨院に行きますよね。
ターゲットを絞って患者さんを確実に獲得することで、自院に合う患者さんが集まってくるため、継続率アップにもつながります。
新規顧客を獲得する
次に紹介する施策は、新規顧客を獲得することです。当然ながら新しい患者さんが来院してくれなければ整骨院の売上を上げることは難しいです。では、新規顧客をどのように獲得すれば良いのでしょうか。
新規顧客を獲得するためには、集客を行うことが大切です。チラシを配布する・地域のフリーペーパーに広告を掲載する・看板広告を設置するなど、まずは整骨院を開院した地域の方々に整骨院の存在を知ってもらいます。
その上で、初回割引クーポンを配布したり、紹介制度を導入するなど来院してもらうため施策を打ち、オンラインでもSNSを開設したり、ブログを開設するなどより多くに人に知ってもらうための行動をして認知度を上げていきましょう。
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リピート率を高める
新規顧客を獲得できたら、新規顧客のリピート率を高めるように施策を打ち出しましょう。リピーターが増えることで整骨院の安定的な収入に繋がり、収益アップが見込めます。
リピーターを確保するためには、スタッフの接客スキルの向上・患者さんの期待以上のサービスを提供する・患者さんのニーズに的確に対応する・再来院を見込めるサービスの実施(ポイント制の導入など)等の施策が必要です。
自分一人が頑張るだけでなく、スタッフの教育に力を入れる必要があります。先生が良かったから、あのスタッフさんが優しかったからなど整骨院の先生やスタッフを信頼してリピーターになって下さる方は多くいます。
自費メニューを増やす
整骨院の経営を成功させるためには、自費メニューを増やすことも大切です。不正請求の増加によって療養費が削減されていると前述しましたが、自費メニューであれば療養費削減の影響を受けることもありません。
自費メニューは診療所ごとに自由に内容や価格を設定できるため、自院の顧客のニーズに合ったものをピンポイントに設定することができます。
自費メニューとしての導入を考えられるものには、針きゅう・骨盤矯正・保険適用外のマッサージやストレッチ・運動療法などが挙げられます。自分の整骨院のコンセプトに合った自費メニューを導入しましょう。
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会員制・サブスクリプションなどを導入する
最後に紹介する施策は、会員制・サブスクリプションの導入です。会員制やサブスクリプション制度にすることで毎月定期的な収入を見込めるため、売上の安定につながり、見通しもつきやすくなります。
しかし、月額でお金が発生するためそれに見合うものを患者さんに提供できなければ、患者さんは他の整骨院に離れていってしまいます。会員制・サブスクリプションに見合ったサービスの提供を心掛けましょう。
サブスク型の自費メニューについてはこちらの限定セミナーの情報も参考にしてみてください。
6.まとめ
今回は、整骨院経営の現状や経営を成功させるためのコツや施策を紹介してきました。供給過多の中で生き残っていくのは簡単なことではありませんが、施術の腕に加えて今回紹介した経営のコツを実践していけば十分に成功できます。経営に関する知識は常に勉強し続けることが必要です。実際の経営や本やセミナーを通して、よりよい院づくりができるよう新しい知識を身につけ、施策を実行していくようにしましょう。
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